▼擬人形態/パルソニ (Palsony)


 在処偽音の形態の分類のひとつ。二足歩行のものがここに含まれる。ひとまず訪れた隣国には人間や竜人などの二足歩行の種属が多く、それを真似したためかよく取る形態である。

 格闘戦のほか人間などと同じく武器などの手を使う道具を扱うことが多い。身長も人間とそう変らないものが多い。

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▼竜鎧型


アムドラ (Amdora)

「勝者の冠と刻の討伐者」

 

喰得原型:武装した竜の兵士

モチーフ:竜+ロボットもの

 

 擬人形態の中で一番多く取る姿。それゆえに基本形態として扱われる。様々な武器を駆使する機鎧属の竜騎士として振舞う。時に他人を護衛するような立場に回ったりもする。ただし服従関係に見えてそうではなく、実際は同等の立場。そのため彼が相手にただ跪くような素振りをしたことは一度もない。

 外見は最初に取り込んだ兵士を元にしているが、鎧を着用しているというよりはそのものが彼の姿となっている。素体によく似た形状の翼を使うことも可能だが高速で飛行する場合は別の形態に相転する方が多い。

 鉤爪や尾に見られるように格闘戦もこなし、炎も吐く。


▼竜鎧型/儀仗式


 アムドラ・カルナーデ (Amdora Carunardeh)

「王への関門にして裁定者となり得るもの」

 

喰得原型:竜鎧型と同じ

モチーフ:竜鎧型と同じ

補足:ファンタジー職業シリーズ/武勇者

 

 力を更に増大させ、竜鎧型の中で最大の力を誇る形態。ここでいう「儀仗」は「歓迎」「服従」「護衛」などの意味合いでも使われている。これは力を貸したいと思う他者が存在しているということである。

 飛行時に翼を必要としなくなっており、その手の大剣は通常のものとそう見た目に変化はないが、刀身に帯びたエネルギーは斬るだけでなく純粋な「削除」の力が加わっている。

 この姿になったということは、自らの正体を知り、消え失せていた今までの自身の痕跡を取り戻したことを示す。非常に中二度が高い。


▼竜鎧型/古代式


アムドラ・シェント (Amdora Shent) 

 

 他の形態と違い、純白の鎧が特徴的な形態。「時間を封じる」力に長ける。
 在処偽音の初期デザインのリメイク予定。


▼模写型


スアープ (Suarp)

「反駁の暁星の歌を諳んじる者」

 

喰得原型:正義に満ちた愚かな英雄

モチーフ:人間っぽい人外

 

 人間の姿を模写した形態。しかし血の通わない真っ白な肌、反転目など、一目見て人間ではないと解る外見である辺りに若干人間に対して無関心、いい加減な部分が見える。元々とある英雄と対峙した時にその顔を真似て挑発したのが最初で、結果相手を倒してしまったが現在では変化のバリエーションのひとつとして活用している(捕食したため)。

 その後は仮面型の頭部に似た仮面を着用していることも多い。そして必ずしもその下が人間の顔とは限らず、N素体そのものの爪や混沌とした空間が広がっていることも、目が複数あることもある。模写しているのは姿だけではなく思考回路も同様で、一人称が「私」から「俺」へと変化、感情豊かになりやや饒舌になる。

 模写型時の在処偽音は相手の心の弱い部分を積極的に突こうとし、内側から瓦解させることを戦術に取り入れるようになり、必要以上に嬲ることもしばしば。思考回路が人間に近付いているがゆえにその脆さも現れるが、時折覗かせる穴の開いたような無関心さはやはり彼は人間ではないのだと思い知らされる。

 なお、軽装状態も存在する。


▼模写型/厭世式


スアープ・ギデヴィオン (Suarp Ghidevion)

「煙る悪食たる霧であるもの」

 

喰得原型:模写型と同じ

モチーフ:人間の形が崩れた人外

補足:ファンタジー職業シリーズ/狩猟者

 

 在処偽音が「猿真似」と称していた模写型が怒りにより相転したもの。しかし本性が儀仗式とは違う形で顕現し、通常の模写型と違い人間の姿であることにこだわりを失い面影があるのはかろうじて頭部だけになってしまった。

 結果N素体に通ずるような雑然とした輪郭を持つようになり、胸元の鎧は牙を備えた口に変化し腕や爪は肥大化。脚部も竜鎧型に近い形状となっている。

 真面目寄りの性格になる竜鎧型はどちらかと言うと新しいものを生み出さんと願うが、不真面目寄りの性格になる模写型は既にあるものを消さんと願う。しかしどちらも在処偽音でありひとつ想うものは変わらない。善悪とは表裏一体であり、絶対に分かつことはできないという言葉の現れだろうか。

 攻撃は捕食や体内から無尽蔵に生成して放出する剣など。

 その姿には人間を模写しようという意志は一切感じられない。


▼模写型/偽身式


スアープ・レカイド(Suarp Lecaid)

「鏡に映る真の敵」

 

喰得原型:ごく普通の人間

モチーフ:学生

 

 通常の模写型から、更に人間に似せようとしている態度が見える型。完全ファンタジーな世界ではなく、日本など現実的な世界での物語ならばこちらの型を選ぶことが多いと思われる。

 制服姿ではあるがやはり性別不明のために男なのか女なのかはっきりしない。人間を偽ろうと、人間らしい別の名前を名乗ることもある。とはいえやはり彼なので、陰に見え隠れするN素体が時々何かを捕食したり油断は出来ない。

 彼が友人となるか脅威となるかは、関わる人間によるだろう。


▼薬衣型


ペダクト (Pedact)

「病んだ風の匂いを知る者」

 

喰得原型:ある風変わりな医者

モチーフ:ペスト医師

補足:十二支シリーズ/酉

 

 風変わりな医師に似た姿を持つ、戦闘に長けたものが大多数を占める中で治癒の力に特化した珍しい形態。その力は毒された者や土地を浄化し病も傷も治療するといい、時には薬草の種と知識を授ける。

 彼は世界の破滅だけを願っているわけではないという一面が伺い知ることが出来、辺り一帯に蔓延った死の脅威を払い清める。衣や面そのものにも薬草の力を宿し、弱いものであれば毒は彼には届かない。

 手にしている杖は杖風の薙鎌であり、戦闘を強いられた場合はそれを駆使する。しかし戦闘を目的とした形態ではなく戦闘になった場合は他の形態を取ることが多い。